年寄り三点セット
ここしばらくはTVも新聞も、そしてネットさえも「
年金・ネンキン・ねんきん」で、もう日本中が「
年金シンドローム」って感じです。
年金制度は
長生きしてこそ、その恩恵にあずかれる制度です。
叔父は受給を開始して、1年後にポックリ死んでしまった。
もちろん叔母に遺族年金が支給されたけど、こういう人、結構いるんじゃないかなぁ…って思う。
年金で思い出すのは、ノンフィクション作家・
佐野眞一の「
大往生の島」である。
瀬戸内海に浮かぶ小さな島、
山口県周防大島に生きる高齢者の生活実態ルポなんだけど、「
孫の自慢・病気のグチ・年金」と言う、
年寄り3点セットの話題は一切しない、高齢化率日本一にして生涯現役の、元気な老人たちの島である。
慎ましい生活の中にも、伝統ある相互扶助の精神がしっかり根付き、それぞれがきちんと役割を担い、実に活き活きしている。
民俗学者・
宮本常一の生誕地で、物質的には決して恵まれているとは言えないけれど、不平不満をこぼすことなく、素直に現実を受け入れ、淡々と生き、老い、そして
天寿をまっとうして逝く。
なんかいいんだなぁ…
歳を重ねたら、こういう心境に到達したいと思うよねぇ…