2008年01月17日

たそがれる

一昨日の例会は、荻上直子監督の「めがね」だった。
小林聡美・もたいまさこ主演の「かもめ食堂」のスタッフです。
何とも不思議で、チョット難解な映画だった。

春の南の島の美しく透きとおった紺碧の海と、果てしない空…
優しく降りそそぐ陽光…
その景色にすっかり溶け込んでいる、5人の登場人物と1匹の犬…
台詞は少なく、俳優自身の存在感だけで物語は進んでいく。
…と言うより、この映画に物語(ストーリー)はあるのだろうか?

格差と使い捨ての不安の中、流れに逆らえず、穏やかな優しい気持ちが失われていく現代社会…
その現実とは対極の「時」が、映画の中にはしっかり存在している。

そして、みんなが必ず言う台詞
「じょうずにたそがれる」
「たそがれるのがうまいですねぇ…」
まったりと、ゆるやかに、のびやかに、ゆる~くゆる~く流れる時間…

まったりし過ぎて、一瞬、心地よい眠りの世界に誘われてしまった…
でも、退屈で眠くなったのとは違うんだなぁ…
美容院で頭の芯までシャンプーしてもらった後、マッサージしてもらいながらつい、ウトウト…

映画観て、リラックスして、気分がよくなったら、遠慮なく眠ってくださいね…
監督はこれが、目的だったのか?  


Posted by mahora at 11:35Comments(0)