2007年08月03日

これもヒルズ族です!

飯田市にこの春、人形作家の川本喜八郎の作品を集めた「川本喜八郎人形美術館」がオープンした。

NHKで放映された人形劇「三国志」の作者である川本氏が制作・所有する人形300体のうち、200体余りが飯田市に寄贈され、展示されている。

私の故郷飯田市は、人形浄瑠璃などの伝承文化を大切に保存・継承しながら、30年近い歴史ある人形劇フェスタで、「人形劇のまち」として全国的に知名度を上げた。

美術館は市街地の中心地「りんご並木」近くにあり、ギャラリー展示室と人形アニメ作品の上映ができる映像ホールなど、ハイセンスな外観・内部デザインとともにかなり充実している。

人形に施された様々な仕掛けや制作材料、気の遠くなるような作業工程の苦労話、美術館完成までのいきさつなど、担当職員が丁寧に説明して下さる。

美術館の前にはトップヒルズ本町、東側にはトップヒルズ銀座と言う、飯田市中心市街地再開発事業によってできた、10階建ての大型複合ビルが建ち並ぶ。

1Fにはスーパーなどの商業店舗が、2・3Fは行政機関が入り、4F以上が分譲マンションになっている。
そして、隣りには5階建ての大型立体駐車場もある。

どこでも衰退する一方の中心市街地だが、行政と地権者・地域住民が一つになって、新しい生活スタイルを確立している。
実際エレベーターで、ご主人の車椅子を押しながら、スーパーへ買い物に行く高齢のご婦人に会った。

歳をとっても住み慣れた地域で暮らし、買い物や行政窓口にもエレベーターに乗って行ける。
目の前には美術館があり、秋には真っ赤に実ったりんご並木で季節を感じられる。

何よりも人が集う施設の近くに住む…と言うことは大きな安心感につながる。

日本の人口の半分が三大都市圏に集中する現在、そのうち、超過密都市から逃げ出す人も出てくるだろう!
その時、こうした生活空間が用意されていれば素敵だなぁ…って感じた。  


Posted by mahora at 12:06Comments(2)