2007年08月17日
風の盆恋歌
お盆も過ぎ、ご先祖様が再び黄泉の国へ戻られ、心地よい秋風が吹き渡るかと期待したけど……


最近は各地の盆踊りも衰退し、代わって自治体や商工会が主催する、花火大会やイベントが花盛りです!
葉月の週末は必ずどこかで、○○○祭りと言うフェスティバルがあり、とにかく賑やかにおもいっきり騒ごう! と言う、均一的没個性のオンパレードで、いささか食傷気味です。
永六輔が盆踊りは本来、あの世から三日間だけ戻ってきたご先祖様が、人間の姿を借りて、遺された家族の無事と幸福を祈って踊るもので、深くかぶった編笠のすき間から、家族やこの世に残した想い出の人の様子を、そっと見守っている。
だから月明かりの中で、盆踊りの輪を観ていると、優しかったおじいさんや、戦地で死んだ息子に似た人が踊っていることがある。
なにか幻想的でいいですねぇ…
作家の高橋治が、道ならぬ恋に堕ちる男女のせつない愛を描いた「風の盆恋歌」は、富山県八尾市の「越中おわら風の盆」を舞台にしている。
宵闇の赤い炎の中を、胡弓のどこか淋しげで透きとおった音が流れる中、浴衣に編笠をかぶり、優雅に流れるように踊る人々の列……
街も、踊り手も、風景すべてが絵の中に溶けみ、文学作品になる。
「風の盆恋歌」を読んだ時、いつか行ってみたい…と思っていたけど、最近は有名になりすぎて大混雑らしいです。
やはり同じように、長い歴史と伝統を守り伝えているのが、秋田県羽後町の西馬音内(にしもない)盆踊り。
色白の秋田美人たちが、代々大切にしてきた絹布を、配色や柄あわせを考えながら、パッチワークのようにつなぎあわせて作った端縫い衣装に身につつみ、やはり編笠と黒覆面のような、ひさご頭巾をかぶって、亡者のごとくあやしげに、幻想的な世界へ誘うように踊る。
盆踊り本来の意味をしっかり受け継ぎ、守っている地域は、どこもひなびた田舎町ばかり。
外部から情報が入って来ないと言うことは、伝統が侵されず、それだけ伝承がスムーズに行く、と言うことらしい。



最近は各地の盆踊りも衰退し、代わって自治体や商工会が主催する、花火大会やイベントが花盛りです!
葉月の週末は必ずどこかで、○○○祭りと言うフェスティバルがあり、とにかく賑やかにおもいっきり騒ごう! と言う、均一的没個性のオンパレードで、いささか食傷気味です。
永六輔が盆踊りは本来、あの世から三日間だけ戻ってきたご先祖様が、人間の姿を借りて、遺された家族の無事と幸福を祈って踊るもので、深くかぶった編笠のすき間から、家族やこの世に残した想い出の人の様子を、そっと見守っている。
だから月明かりの中で、盆踊りの輪を観ていると、優しかったおじいさんや、戦地で死んだ息子に似た人が踊っていることがある。
なにか幻想的でいいですねぇ…
作家の高橋治が、道ならぬ恋に堕ちる男女のせつない愛を描いた「風の盆恋歌」は、富山県八尾市の「越中おわら風の盆」を舞台にしている。
宵闇の赤い炎の中を、胡弓のどこか淋しげで透きとおった音が流れる中、浴衣に編笠をかぶり、優雅に流れるように踊る人々の列……
街も、踊り手も、風景すべてが絵の中に溶けみ、文学作品になる。
「風の盆恋歌」を読んだ時、いつか行ってみたい…と思っていたけど、最近は有名になりすぎて大混雑らしいです。
やはり同じように、長い歴史と伝統を守り伝えているのが、秋田県羽後町の西馬音内(にしもない)盆踊り。
色白の秋田美人たちが、代々大切にしてきた絹布を、配色や柄あわせを考えながら、パッチワークのようにつなぎあわせて作った端縫い衣装に身につつみ、やはり編笠と黒覆面のような、ひさご頭巾をかぶって、亡者のごとくあやしげに、幻想的な世界へ誘うように踊る。
盆踊り本来の意味をしっかり受け継ぎ、守っている地域は、どこもひなびた田舎町ばかり。
外部から情報が入って来ないと言うことは、伝統が侵されず、それだけ伝承がスムーズに行く、と言うことらしい。

Posted by mahora at
14:18
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